私の版画の師匠は言うも烏滸がましい(おこがましいってこう書くの!)のだが、生田宏司氏である。
あのメゾチントの!あの素晴らしい作品の!!である。
版画以外でも沢山いろんなことを学び、本当に本当に尊敬している人。
そして、なぜかそんな師匠の素晴らしい作品を身近に目の当たりにしながら、黙々と線画の日々。
でもエッチングもドライポイントも全部全部生田先生に教わったのよ。
さて。ではドライポイントとエッチングの違い。
lこちらエッチング。
試刷りで油膜(全体の薄黒さ)がとれてなくて御免なさいな。
腐食時間が短いので線が細くてみえずらいですけど。
作風はともかく・・繊細ですね。
はい、こちらドライポイント。
この滲んだ感じがもうたまらない。
でも、予測が付かない部分が大いにあるので、刷った瞬間「だああああああああああああああ!!!」っと落ち込んでそのままゴミ袋に銅版を放り込みたくなることも多い。いや、最近はほとんどそれだ。
結局一旦ゴミ袋に入れた版を取りだし、裏面を磨き初めて筋肉痛and肩こりになるのだが(貧乏ゆえ)。
このドライポイントスランプに陥って実は長い。私の絵柄と見合うドライポイントの強さってのが、まだまわからない。本当に好きなドライポイントは池田満寿夫氏のなのだが、彼のドライポイントは彼の絵だから活きているのだね。ほんとにまあなんと奥深い世界なことか。
この牛の絵柄は気に入って、紙版画でも作ってみた。そちらはいつか。